2012年3月30日金曜日

武道の必修化に思う事 - 其の二

私自身の武道の義務化についての思いはこちらで書いた通り。基本的に素人に毛が生えたような「何ちゃって黒帯」に自分の子供を預けるのはごめんこうむりたい。礼儀精神云々と言うのも実に眉唾ものだと言う所に尽きる。

「大外刈り」禁止 中学柔道指針 試合は座った状態でと言うニュースを見た。最初の反応は、オチは何だろう?と言うものだったがどうやら真面目なニュースらしい。笑ったら良いのか呆れたら良いのか、少し呟いてしまった。

ま、この指針の氣持ちは分かる。私が最初に反対した理由も、多くの死人や怪我人を出していると言う点に立脚しているので、そこを回避したいのであろう。大体、中学1、2年で計約20時間、選択制の3年でプラス10時間の計30時間では出来る事にも限りがあるだろう。そこで試合は座った状態で、1、2年生については「投げ技は互いに約束した動きの中で行うだけで、乱取りなどは行わない」、と言う結論に至ったのだと思う。しかしこれって、柔道と言うよりは古流の柔術。あるいは合氣道と言っても良い。

別にそれはそれで良いのだけど、座った状態から乱取をすると勝敗はどうやってつけるのだろう。投げるのは難しいだろうから、寝技か?すると関節技や絞め技の登場になるが、これは指導者がきちんと監督していないとタップのタイミングを誤ったりしてやはり怪我につながる危険性がある。体力は消耗するから良い運動にはなるが、高専柔道やブラジリアン柔術の分野だろう。だんだん教育の名の元に何を目指しているのか外からは分り難いと言うのが正直な所だ。

取り敢えずネットを見まわした限りではこのニュースについて肯定的な捉え方をしている所は少ない様子。「武道」必修化 アナクロニズムそのものなんて記事もあった。締めはこんな文章むしろ、サッカーやバレー、バスケットなどの団体球技を増やし、大震災でクローズアップされた「絆」の大切さをボール一つ、チームプレーで体感させた方が、より教育的ではないか。


あぁ、こう言うのもとても苦手


球技とグループスポーツのエリアであまり楽しい記憶が無いのでこちらも賛同し辛い

子供には自分の身は自分で守れるように教えないとなぁー

2012年3月28日水曜日

組手にまつわるエトセトラ

ここ一年弱、私が主に顔を出している稽古会はNY時代にネットで知りあった古流の流儀の方のものだ。正確には関東の自主稽古会と言った方が良い。10人に満たない少人数で楽しく稽古させてもらっている。最近は一部の間でスパーリングが流行っており、グローブと頭部用の防具で何人かが稽古している。組手は私も好きだが防具を買うのは少しためらわれるなと言うのが私の第一印象。

思い出した。

考えてみると我が家にも防具があった。NY時代に数年間、合氣道と同時にJKDを学んでいた時にフェイスマスクとフィンガーグローブは買っていた。自宅で棚を探すと案の定、出て来た。それを持ってウキウキと週末の稽古へ。通常の稽古の後に数年ぶりかにマスクをして組手をする機会があった。

ルールは手のみのライトコンタクト。防具を付けていると距離感がやはり異なる。後半歩踏み込まないと当たらない距離でも顔面に当てる事が出来る。そして打たれる事に対する恐怖が半減した所に蹴り無しなので、積極的に前に出て打ち合う事が出来た。時間にして5分程度だろうか。久しぶりに遊んだ感じ。右手を見たら、人差し指の所に血豆が出来て腫れていた。フィンガーグローブで鉄面を殴ったら仕方無い。

翌日、起きたら首が少し筋肉痛だった。打たれたからだろう。身体の他の部位の筋肉痛については良い稽古の思い出とする。子供に朝食をあげていたら、私の右手の血豆と腫れた後を見て、「トウサン、イタイ」、と盛んに言っていた。子供でも見て分かるものなのかと感心しながら、「そうだね、痛いね」、と相槌を打っていると、「トウサン、イタイ」、と言いながらグリグリっと人の痣を押す息子。


痛ぇよ


そんな息子はとても嬉しそうでした、コイツ、楽しんでいるな?

2012年3月26日月曜日

Star Wars Episode 1 3D



最少に懺悔しなくてはいけない事がある。自他共に認めるSWファンの私だが、この映画については映画館に行くを半ば義務のように感じていたと言う事だ。3Dのスターウォーズと言うものにそもそもあまり関心が無かったし、何と言っても作品はシリーズ中、最も評価の低いエピソード1。先週、公開が始まりすぐに行こうかと思ったが、その時は氣分的にシャーロック・ホームズの新作を優先してしまった。そして翌週末、改めて映画館へ。

感動した。

いや、物語は相変わらずツッコミ所が満載だし、要所要所で、「うーん、そこの描写がちょっと違うのだな」、と思う氣持ちも健在なのだが、大スクリーンにStar Warsの文字がジョン・ウィリアムズのスコアと共に表示された瞬間、自分がどれだけこのシリーズを好きなのか思い知らされた。そして不思議な事に昔と比べるとずっと素直に楽しむ事が出来た。

何故だろう。

昔、観た時は大して氣にもならなかったクワイ=ガン・ジンとアナキン、そしてアナキンの母親のシュミとの関係がもっともじっくりと染み通って来た感があったのは自分も父親になったからかと思わなくもない。クワイ=ガンのキャラ自体がずっとジェダイ・マスターとしてしっくり来るようになったのは純粋に自分の歳故か。アナキンやオビ・ワンに対して以前は感じなかったクワイ=ガンの大人、あるいは父親像の包容力のようなものを感じた。

もう一つ大きいのはエピソード1の位置付だろう。1999年5月に公開された時は10数年ぶりのSWの新作と言う事で当時の私も含め凄まじい期待値の高さがあった。結果は何と言うか微妙な肩透かし感。子供の頃、胸をワクワクさせて映画館にいた時に味わったSWって、こんな映画だったけ?と言う消化不良な氣持ちがあった。映画の冒頭や、ダース・モールのライトセーバーシーンなど昔も良かったし、今も良いシーンもあれば、惑星ナブーの描き方のように昔も今も何だかピンと来ないシーンもある(本当に侵略されているのかと改めて疑問に思ったり)。ただ、エピソード1単体で見るのでは無く、全6エピソードの一作目と言う位置で観ると、一つ一つのパズルのピースがもっとすっと収まる感じがする。もちろん、先日書いた「Darth Plagueis」を読んでいれば、「このシーンの裏側であんな事が展開して・・・」、と夢想する楽しみもある。


SWは映画館の大スクリーンが良く似合う

3Dや物語云々以上に映画館の至福を堪能する2時間強でした

2012年3月22日木曜日

Battlestar Galactica Blood and Chrome

朝食時にメールをチェックするとNY道場の稽古仲間達がメールで盛り上がっていた。内容はBattlestar Galacticaの第一次サイロン戦争を描いたBlood and Chromeの予告編の内容について。「何?」と思ってリンク先のYouTubeをチェックするとNBCが該当動画を引き抜いた後だった。朝一からの絶望感。

日本国内ではほとんど賛同者を見つけた事の無いマイナーな話題のシリーズだが、Battlestar Galactica(BSG)は私のアメリカ時代、最も楽しんだSFテレビシリーズだと言っても過言では無い。2008年に帰任が決まった時、最終シーズンの途中で、「今、帰ったら続きが分からないじゃないか!」、と叫びたくなったぐらい。iPod Touchを買ってiTunesからアメリカのクレジットカードを使って日本国内で買えなかったBSGシリーズのエピソードを買って通勤中の電車の中で観たものである。今はDVDのレンタルショップに行けばあるけれど。

さらに当初、全く関心を示していなかった嫁さんに、何かの折に第一話を見せたら一氣にはまり、妊娠中や子供が生まれた後も夫婦で全話観たシリーズでもある。基本は自分達が作ったロボット(サイロン)の反乱によりほぼ全滅に追い込まれた人類のわずかな生き残りがサイロンの追跡をかわしながら住居可能な惑星を目指すと言う物語。極限状態の中での人々のサバイバルとドラマ、そしてエピソード毎に途切れぬ緊張感に虜になった。あのクオリティならもっと長引かせる事も出来たにも関わらず、潔く4シーズンで濃いまま終了したシリーズだ。

番外編のシリーズ、「Caprica」、や番外エピソードの「The Plan」、もあったが、この度、BSGの主人公であるアダマ艦長の若い頃を描いたBlood and Chromeが完成したようで、その予告編が出たらしい。友人達の盛り上がったメールはそれについて。帰宅して観る事が出来たが、イタチごっこのようにどんどん削除されている。



で、いつ放送されるんだ?
 



そもそも単発なのか、シリーズを狙ったパイロット版なのか、現時点では情報が少な過ぎる。



と思った矢先にこんな情報が。どうやら出回っていた動画は正式な予告編では無く、業界内のプロモ動画の様子(だったらThe Girl with Dragon Tattooと同じ曲で1分半の映像を流すのも分からなくは無い、恰好良いけど)、そしてTV放送では無くWeb配信かも?ちなみに上述のio9のサイトの動画はまだ残っています。

2012年3月21日水曜日

あなたの人生にストーム・トルーパー

季節柄、今の仕事は繁忙期なのであるが、夜、淡々と仕事をしていたら、友人から「お忙しいようですね・・・」、とのメールが。添付されていた写真はこれ。





無表情に食べていたクッキーを思わずPCの画面に噴き出しそうになった。文言がヒットしたのか、写真がヒットしなのかは分からない。取り敢えず、もう少し頑張るかと言う氣持ちになった。タイムリーなメールをくれた友人に感謝。しかし、何故、この写真は哀愁が漂うのだろうか?


まぁ、この通勤写真もそうだし。




 ちなみに自宅ではこんな感じです。あ、これは父親より、母親か?

2012年3月15日木曜日

Limitless / リミットレス

昨年のどこかの段階で結構格好良い予告編を楽しみながら、いつの間にか公開され、氣が付いたらレンタルショップに並んでいたこの作品。主人公のブラッドリー・クーパーは「Hangover」でブレイク、「Aチーム」でフェイスマンを演じたりしている人。共演はロバード・デ・ニーロ。




物語はシンプル。薬で超人的能力を身に付けたけど、薬は24時間しか効果が無い上に危ない副作用があるらしい、さてどうする?これだけである。結論、あまり深く考えたく無い時に楽しむにはちょうど良い。ただし肩透かし感あり。

映画は主人公のエディーが敵に追い詰められてビルから飛び降りようとする所から始り、そこから主人公のナレーションで回想が始まる。このパターンは「ファイト・クラブ」と一緒。結構好きである。舞台はマンハッタン。主人公はチャイナタウンに住んでいるのだが、途中で知らない内にメトロポリタン美術館に着いていて、「いつ間に?」、と言うシーンがあるのだが、それは確かに歩くには遠いだろと思ってしまうのは昔、住んでいた故か。

この映画、主人公が能力を開花させて行く過程は面白いのだが、主人公が結局、何をしたいのかが不明瞭なのが氣になった。作家志望から始り、投資その他へと移行して行くのだが、要するに金儲けがしたかったと言う事かと思ってしまったり。通常の特殊能力(ヒーローもの)だとその能力と引き換えに失うもの、あるいは諦めるものがあり、それがドラマを盛り上げるのだが、エディの場合はそれが無い。そこが多少、観ていて物足りない所かもしれない。しかしB級映画をB級映画として楽しみたい時は、お薦めである。


 嫁さんはデ・ニーロのエッジの無さに不満氣でしたが

最近、「Taxi Driver」や「The Deer Hunter」を観ていたので、少しノリの差が

ちなみに「Heat」のデ・ニーロはとっても格好良いです、映画もお薦め

2012年3月7日水曜日

New York

私は仕事の関係で1998年から2008年の10年間、アメリカのニューヨークに住んだ。正確には住んでいたのはハドソン川を挟んだニュージャージー州だが、会社も道場もマンハッタン。週6日はNYにいたので、NYに住んだと言っても嘘にはならないだろう。

私はNYの街が好きだ。東京から行くと地下鉄は暗いし、街も汚い。人々は自己主張が強いので、自分のスタンスをクリアにしていないとあっと言う間に疲労してしまう。夏は暑さで死者が出て、冬は寒さで死者が出る。このように書くと一体、何が良いのかと言う氣持ちになるが、チェルシーやヴィレッジなどを散策したり、車でハドソン川沿いを天氣の良い日に走らせている時の開放感は素晴らしい。ミッドタウンのオフィス街は東京のそれと大して変わらないが、数ブロック歩けば全く異なる街が広がる、そんな街。

もちろん映画の舞台になる事も数知れず。住んでから観直すと「Men in Black」、の冒頭の追跡シーンなどが具体的に皮膚感覚で分かる。「American Gangster」、の1シーンで主人公達が橋からマンハッタンに車で入るシーンが実はマンハッタンからの出口で映画館で思わず笑ったりした事もあった。人種の坩堝、アメリカ人が「ここはアメリカじゃない」と言う、そんな街。

年末年始にGodfatherシリーズを観た影響で、最近、アル・パチーノの「Serpico」、とロバード・デニーロの「Taxi Driver」、を観た。それぞれ70年代のNYを舞台にした名作。前者は腐敗した警察組織に単身戦いを挑む刑事を描いた実話、後者はベトナム帰りでタクシードライバーをする青年が徐々に静かな狂氣に蝕まれて行く物語。やはり名作だけあって今、観ても全く古臭さを感じない。パチーノやデニーロが自分より若いと言う事実に違和感を覚えるぐらいだ。





そしてNYの街並みが汚い


 この時代にいたら10年も住んでいただろうかと映画を観ながら自問自答

(Losing the edge、日本に長くいるとこの感覚に襲われます
)

2012年3月5日月曜日

Star Wars in Concert

昔のサイトで更新ネタにした記憶があるのだが、NY時代にJohn Williamsのコンサートがマンハッタンのリンカーン・センターで行われ、友人達と聞きに行った事がある。2007年の9月だったか。NY在住の友人カップルと日本から遊びに来ていた友人カップルと私の5人。偶然、新聞か何かでコンサートの事を知り、声をかけて行った次第。これはその時の写真。




 

ちなみにジョン・ウィリアムズは映画音楽の作曲家。アカデミー賞受賞5回、ノミネートに至っては42回と言う人物である。Star Wars、Superman、Jaws、Indiana Jones、Harry Potter、ETにJurassic Park。誰もが一度は聞いた事がある音楽を作った人。そんな彼がNYで演奏を。これはSW好きの仲間に声をかけなくてはなるまいと行動を起こした一昔。ちなみにNYカップル(女性)、日本カップル(男性)がそれぞれマニアに該当し、彼等と私の3人は演奏中、感動の余り涙を流しかねない勢いだった。その時はジョン・ウィリアムズの作品全般のコンサートだったのでスターウォーズやインディーが流れたのは最後のルーカスとスピルバーグへのオマージュの曲の時だったが、生演奏でジョン・ウィリアムズを見て曲を聞いた感動は今でも残っている。

そんな時、スター・ウォーズ in コンサートの情報が入って来た。






スター・ウォーズに特化、ライブ・ナレーションはアンソニー・ダニエルズ(C3PO)だと!これは見逃せない、東京公演は8月か。カレンダーをチェック。一人でコンサートも良いがちょっと味氣が無い。一緒に行く相手として嫁さんが浮かぶが、子供は連れて行けない。ならばとNYで一緒にコンサートに行った友人に声をかけた。「NYの時と同じようなヤツか、いいねぇ」、とのレスが。


出張でいないわ


 ・・・何て事か

(現在、氣を取り直して平日か週末かで悩んでおります)

2012年3月1日木曜日

The Avengers予告編第2段


朝、メールをチェックするとNYの親友から私と先輩の師範代にメールが届いていた。件名は「スゲェー」と言った意味の英語。本文はYouTubeのリンクのみだった。何だろうと思いながら朝食。フト思い当たり、家を出る前にパソコンでチェックした。The Avengersの予告編第2段である。





アメリカでは5月公開なのでそろそろ新しい予告編が出る頃だろうとは思っていた。感動してFacebookに投稿していたらいつも乗る電車にはギリギリになったが良しとする。出社してから動画の存在を知って悶々とするよりはずっと良い。

日中、FBをチェックしたらNY事務所のアメリカ人同僚からコメントが入っていた。曰く、「昔、会議室で新三部作の予告編を観た時代が懐かしいね」。そう言えばスター・ウォーズEpisode 1か2の頃、テレビで放映された予告編をビデオに録画して事務所に持参。同じSW好きの同僚と会議室で観て盛り上がった事があるのを思い出した。そんな事をしていたとは、まだネットで動画なんてコンセプトが一般的では無かった時代。10年以上の前の事か、確かに懐かしい。


そして自分の行動パターンは相変わらず

そう言えば私、子供の頃から映画本編はもちろんの事、出来の良い予告編も大好きなんです