2011年6月20日月曜日

歩く型

 子供が歩いたと嫁さんからメールで連絡があったのはちょうど一週間前、14日の事だった。この場合の歩くは自力で歩く事を指す。伝え歩きは結構やっていたし、NYへ向かう行きの飛行機の中では親の指を掴んで機内の通路を延々と歩いていた。あの行きのフライト、通路を何往復したかは記憶が曖昧である。

以前も書いたような氣がするのだが、子供の日々の進化を見るのは型稽古に通ずるものがある。毎日、毎日、何かを一生懸命に挑戦しつつ失敗する。ある日、何かをきっかけにそれが出来るようになる。最初の内はぎごちないその動きが徐々に洗練され、その内に、前から当たり前のように出来ていたかのように動きだす。物を掴む、ハイハイ、一つ一つが時間をかけて出来上がる。これは稽古で技を練るのと全く同じようなプロセスだなと思わなくもない。周りにその技が出来る人がいて、その姿を真似てコツを身に付けて行く過程で技が出来る。技が出来るようになれば、昔から出来ていたかのように見えるものである。兄弟のいる子供の方が早いのは身近に例がいるからだろう。

子供が初めて掴まり立ちをした時も、ハイハイをした時も、そして自分の足だけで立った時も幸いにその場に居合わせる事が出来た。「昨日まで出来なかったのに」、と思う間もなくその後は加速度的に上手くなっていく。実に面白い。

子供が歩く姿を目にする事無く、平日はあっという間に過ぎた。ヨチヨチ歩きをしているのなんて一瞬なんだからと言う親からのメールにちょっと焦燥感。そんな週末の日曜日は嫁さんが用事があり、私は久しぶりに子供と二人きりだった。母親が出かける姿を目にしていたせいか最初は散々泣かれ、そのパワーに一氣に憔悴するも、色々と氣を紛らわして場をもたす。

歩いた。

ほんの2、3歩だが確かに歩いた。感動。バランスを取りながら足を動かす。そんな当たり前の事が初めての時はとても難しいのだなと言う事が良く分かる。こっちが大喜びしているせいか、子供も嬉しそう。この小さな一歩がいずれは大きな一歩へとつながるのだろうと完全に親バカ全開。


仁王立ち姿でスティックも振るし


子供の近くで何となくカリスティックを振っていたらかなり刺激になってしまった様子

(取り敢えず棒系のものは何でも好きなようで、持った状態で転ばないで欲しいと思う親心、そう言えば子供が歩く姿を初めて見た日曜は父の日でした)

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