2011年11月21日月曜日

Moneyball

マネーボール。ブラッド・ピットとフィリップ・シーモア・ホフマンの実話を元にした最新作。題材は野球。まずは予告編から。




この予告編から受ける印象は何だろうか?大リーグを舞台にしたスポーツの感動物?その印象に対する回答はイエスであり、ノーである。イエス、映画の中でゲームの展開で物語が盛り上がる箇所はある。ノー、映画の主題はあくまで野球をビジネスとして捉えた上で、どのようにしたら最弱の予算で優勝を目指せるかと言う内容だから。

主人公はオークランド・アスレチックスのビリー・ビーンGM。彼は自分のチームの主力選手が他のチームに引き抜かれて行く中、どのようにして限られた予算内で試合に勝てるチームを編成するかで頭を悩ませる。その結果、既存のスカウトシステムとは全く異なる方法で勝負を挑むのだが、映画で描かれるビジネスとしての野球のシビアさは凄い。選手は取引用の資産に過ぎない位置付。年俸やパフォーマンスで情け容赦無く、他球団と交渉してトレードしたり、クビにしたりする。その徹底ぶりはさすがは外資と言う所だろうか。情けと言う言葉は全く無い。目標を達成する為に組織をまとめあげる事のタフさ、既成の価値観に挑戦する事のタフさは思い切り味わえる。

映画自体は非常に評判が良いのだが(Rotten Tomatoesで95%の高評価なんてまず見られない)、私自身は映画の後、モヤモヤした氣分だった。多分、予告編から抱いていたイメージと本編の間のギャップが原因だったのかもしれない。もっと鑑賞後に爽快感を味わえるものを求めていたのか。帰宅後、しばらくして、この映画はとてもアメリカンである事に思い当った。自分の信じる道を行け、結果は後から付いてくる。そう考えれば納得か。



ちなみに映画中盤までチームの監督がフィリップ・シーモア・ホフマンだと言う事に氣付かずに観ていました。

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