2012年3月7日水曜日

New York

私は仕事の関係で1998年から2008年の10年間、アメリカのニューヨークに住んだ。正確には住んでいたのはハドソン川を挟んだニュージャージー州だが、会社も道場もマンハッタン。週6日はNYにいたので、NYに住んだと言っても嘘にはならないだろう。

私はNYの街が好きだ。東京から行くと地下鉄は暗いし、街も汚い。人々は自己主張が強いので、自分のスタンスをクリアにしていないとあっと言う間に疲労してしまう。夏は暑さで死者が出て、冬は寒さで死者が出る。このように書くと一体、何が良いのかと言う氣持ちになるが、チェルシーやヴィレッジなどを散策したり、車でハドソン川沿いを天氣の良い日に走らせている時の開放感は素晴らしい。ミッドタウンのオフィス街は東京のそれと大して変わらないが、数ブロック歩けば全く異なる街が広がる、そんな街。

もちろん映画の舞台になる事も数知れず。住んでから観直すと「Men in Black」、の冒頭の追跡シーンなどが具体的に皮膚感覚で分かる。「American Gangster」、の1シーンで主人公達が橋からマンハッタンに車で入るシーンが実はマンハッタンからの出口で映画館で思わず笑ったりした事もあった。人種の坩堝、アメリカ人が「ここはアメリカじゃない」と言う、そんな街。

年末年始にGodfatherシリーズを観た影響で、最近、アル・パチーノの「Serpico」、とロバード・デニーロの「Taxi Driver」、を観た。それぞれ70年代のNYを舞台にした名作。前者は腐敗した警察組織に単身戦いを挑む刑事を描いた実話、後者はベトナム帰りでタクシードライバーをする青年が徐々に静かな狂氣に蝕まれて行く物語。やはり名作だけあって今、観ても全く古臭さを感じない。パチーノやデニーロが自分より若いと言う事実に違和感を覚えるぐらいだ。





そしてNYの街並みが汚い


 この時代にいたら10年も住んでいただろうかと映画を観ながら自問自答

(Losing the edge、日本に長くいるとこの感覚に襲われます
)

2 件のコメント:

  1. 私も昔はよくNYCに行ったものです(Upper ManhattanとEl Bronxが多かった)。あの街の一番いいところは、あのエネルギーだと思います。
    最近はもう全然行ってません。BostonにいてもEdgeがナマクラになってきてます。

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  2. Bostonはプライベートと仕事で何度か行きましたが、歴史が感じられて好きな街でした。とは言えNYCはどこの街とも違いますね。あのエネルギーと言うのは全く同感です。同じ大都会でも東京にはそれは感じれません。まぁ個の主張が重要視される街と集団の空氣が重要視される街の違いと言うのもあるかもしれません。

    お互いEdgeは磨いておきたいものですね。

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