2011年3月25日金曜日

情報リテラシー

(4/6:リンクを一つ追加しました)

今回の震災に関して言うと私の主な情報源はNHK、BBC、NYタイムズ、ネット上の新聞記事、そしてTwitterだ(順不同)。情報は玉石混淆で日々、どの情報を信頼してどう判断するか試されている感が無くもない。

デマや一定の情報を元に注意を促すような(正確には不安を煽るような)メールも届く。基本的に私は拡散しない派なので前者なら指摘するし、後者なら適当に流すのだが、昨夜、ヨウ素のメールがメーリングリストで届いた時は固まった。内容は厚生労働省が3月17日に飲料水の放射線摂取制限を緩和した、緩和された基準値は世界のそれと比べると酷い、メディアはこの事を報じていない、緩和された直後からヨウ素のニュースが各地の浄水場から届くのはタイミングが良過ぎないか、と言ったもの。こんな情報も合わせて載っていた。

世界の水道水放射線基準値 

●世界の基準値 
WHO基準      1ベクレル(Bq/L) 
ドイツガス水道協会 0.5ベクレル(Bq/L) 
アメリカの法令基準 0.111ベクレル(Bq/L) 

●3/17までの日本の基準値 
ヨウ素 I-131 10ベクレル(Bq/L)  
セシウムCs-137 10ベクレル(Bq/L ) 
出典は下記です。203-204ページ、表9-3参照 
http://whqlibdoc.who.int/publications/2004/9241546387_jpn.pdf 

●3/17以降・現在の日本の暫定基準値 
・ヨウ素(I-131)131  300ベクレル(Bq/L) 
飲料水 300 Bq/kg 

(実際のメールには他にも情報が掲載されているのだが、ここでは割愛)

子供は10ヵ月、ヨウ素の話は神経質にならざるを得ないニュースだ。幸い我が家はヨウ素が発見された地域には該当せず(3月25日の段階では)、我が家に届く水の浄水場の数値も普通と嫁さんが調査済みだったが、こんなメールが届けば心中穏やかではいられない。この話が本当なら日本のメディアが報じないと言うのは100歩譲るとして欧米のメディアは自国民を守らなくてはいけないから絶対に騒ぐだろう。ソースは何だろうかと調べてみた。

このサイトの指示に従い、「水道水放射線基準値」、をGoogleで検索。リアルタイムで発生時期を調べると23日を境に急激に話題になっていた。更に探って行くとここが発生源では無いだろうかと言う事が分かった。

次にWHOである。サイトをチェックすると24日に更新された日本での水の状況についてがあった。英語の内容だが、簡単に言えばヨウ素131の基準(大人300ベクレル、乳児100ベクレル)は緊急時用として設定されている数値であるが、胸部レントゲン写真一回分の放射線量に該当。通常時の基準値である10ベクレルはNY-ロンドン間のフライトでさらされる放射能の量に匹敵するが、これは緊急時に参考データとするべきでは無い。IAEAが介入するレベルは3000ベクレル。
(→4/6追加WHOの発表の正式な日本語訳はこちら


なるほど。


見るとメールに添付されていた出典のページは間違っていたし(203-204ページに該当データが載っていたのは和訳版では無く英語のオリジナル、和訳は230-231ページだった)、色々とツッコミ所のある内容だった。そんな経緯もあり、朝からいつもなら読むだけのメーリングリストに柄にも無くレスを書いた。

それだけの話だが、一つ自分の中で発見だったのは何故この話題に激しく反応したのかと言う事。やはり対象が自分の子供だったからだろう。自分一人の話だったら大して氣にもしない事が妻子が関わって来るとまるで違うのだなと言うのは発見だった。これからも情報は極力ソースを確認して当たっていく事にしよう。


ちなみにWHOのソースを調べたのは全て嫁さんです


朝、出かけにメールの内容を渡したら会社に到着するまでにソースサイトを一通りチェック、感謝です


(とは言え、子供のパスポートも申請するかと考えている今日この頃)

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