2011年3月3日木曜日

本棚

 少し前に電子書籍の話をした所、こちらの方が取り上げてくれてスマートフォンから本棚の話になった。確かに内田樹の「街場のメディア論」でも電子書籍の事について言及されており、同じように、電子書籍は本の持つ公的な一面、すなわち本棚としての一面が生かされないのではと書かれていた事を思い出した。

確かに考えてみれば本棚と言うのはその持ち主の個性が色濃く反映される場所である。大学教授の研究室はその典型的な例だろう。誰かの家に遊びに行った時、そこに書棚があればどんな本が並んでいるのか好奇心が刺激されると言うものだ。

そんな私のNY時代の本棚は居間と寝室にそれぞれあった。人が遊びに来た時に目にする居間の本棚には哲学書やビジネス書が日本語、英語とそれぞれ並び、寝室の本棚にはマンガや武道書、そしてスターウォーズの小説がぎっしりと詰まっていたものだ。両方の本棚の存在を知る親しい友人に、「建前と本音が分かり易いよ」、と言われたものである。それも今となっては昔の事、帰国するに当たり、ずいぶんと古本屋に持って行ったり、友人にあげたりした。


今の本棚はアイデンティティ不明です


嫁さんの本と私の本が所狭しと並んでいて何が何だか、あまり本を増やさないようにしているのですけど

(マニアックな武術書は棚の中で我ながら存在を忘れてしまいそうです)

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